ハリウッド映画化!過去最悪のメキシコ湾原油流出事故

トピックス

海水浴シーズン真っ盛りです。

世界で有名なビーチスポットは数ありますが、そのうちの1つであるパナマシティビーチ(Panama City Beach)は、アメリカのフロリダ州パナマシティにあります。
メキシコ湾にそって続く白い砂浜は“砂糖の砂”と呼ばれるほどきめ細かくさらさらで、深い緑色の海岸線は“エメラルドコースト”と評され、地元の人々や観光客に人気のスポットです。

 

美しい海の沖合で起きた大惨事

2010年4月20日、この美しい海の沖合で突然轟音が響き、火の手が上がりました。

メキシコ湾の沖合80km、水深約1500mの海底で石油掘削施設が爆発し、大量の原油がメキシコ湾へ流出したのです。

海岸に打ち上げられた油にまみれた真っ黒の野鳥の写真が次々と公開され、事故の衝撃は瞬く間に世界中に広がりました。

deepwaterhorizonNT写真:「The New York Times」「Deepwater Horizon’s Final Hours」記事

3カ月間にわたって黒い海と化したメキシコ湾


この石油掘削施設では、海底から原油を吸い上げるために、掘削した穴にパイプを挿入しセメントを流し込み固定させる「セメンチング」という作業が行われていましたが、原油がパイプから猛烈な勢いで噴き出す「暴墳」が起こり、引火し爆発。

2日間にわたり炎上した後、施設は沈没し、5km長の掘削パイプが折れ、そこから大量の原油がメキシコ湾へ流出したのです。

事故現場に近いルイジアナ、ミシシッピ、アラバマ、フロリダの各州は非常事態を宣言し、
本事業の責任者である石油元売り大手の英BP社は、アメリカ政府と共同で事故対策にあたりました。

しかし、初動対策はことごとく失敗に終わります。
ロボットで暴噴防止装置(BOP)の遠隔操作しようとしますが、失敗。
その後、 BOPの流出口に小型ボックスを取り付け、流出を止めようとしますが失敗。
さらに、BOPにセメントの注入を試みるも、うまくいきませんでした。

ようやく、BOPにキャップを取り付けることに成功し、それ以上の漏油は避けられましたが、今度は漂着する莫大な量の油の回収に追われました。

事故発生後、海岸や海面での回収作業、海中での中和剤の噴霧、焼却などあらゆる手段が講じられたものの、
油の除去作業に約3カ月もの期間を費やしました。

米政府の科学者チームによると、流出した原油の総量は推定493万バレル。
これは、日本が一日に消費する原油量440万バレルと同規模で、過去最大の油流出事故といわれています。
この事故で現地作業員11人が殉職しました。


なぜ事故が起こったのか


流出の原因は、複数の調査機関で究明作業が行われ、
坑井内のセメンチング作業の不備、作業員の訓練不足など様々な要因が重なっておこったと結論づけられています。

事業者であるBP社に対する管理責任は非常に重いとされました。

安全操業の不徹底、複数のサブコンとの連携ミス、事故が起きた時の対応など
前述した初動対策の失敗のみならず、危機管理対策の欠如や企業姿勢も問われることとなりました。

「メキシコ湾は広大で海全体の水の量に比べれば、流出した石油と分散剤の量など微々たるものだ」と発言したBP社CEOにも非難が殺到し、同社の信頼性を著しく傷つけ、同社の株価は暴落しました。

オバマ大統領にも責任を問う声が上がりました。


海ならではの原油回収の難しさ


今回の油回収処理が長期化した理由は、いくつか挙げられます。

まず、地上と比べ厳しい環境であり、誰もが簡単に現場に近づけないことです。
ダイバーの潜水限界は水深400mなので、今回の海底1500mの現場にはアクセスできません。
そのため油の漏洩状況の把握が難しく、適切な初動対策ができませんでした。
油の量についても当初は過小評価されていましたが、実際は想定を超える量が流出していたことが後で判明しました。

次に、面積が広大で自然条件に影響を受けやすいという特性があります。
天候や海流などを考慮して対策を行う必要がありました。

さらに、複雑な権利関係もあります。
海域には国や自治体、防衛、海上輸送や沿岸漁業、リゾートなど多くの関連事業者あるいは住民がおり、影響が広範囲にわたります。現場の沿岸は、野鳥が住む湿原を抱えており、周辺環境や沿岸漁業へ悪影響を与えないような対策が求められました。

2兆円を超える賠償責任を負ったBP社


事故から5年後、BP社と米政府や湾岸5州は和解に合意し、
BP社が総額208億ドル、約2兆3000億円を18年間にわたって支払うことで決着しました。

その他10万件に及ぶ個人や事業者からの訴訟に対しても和解金を支払うこととなり、
社会的な制裁を受け、企業としての信頼性が失墜しました。

世界中に大きな衝撃を与えたこの事故は、ハリウッドで映画化されることが決定し、
タイトル「ディープウォーター・ホライズン」が来年9月30日に全米公開の予定です。

原作は、爆発事故の生存者からのインタビューを元に書かれた『The New York Times』の「Deepwater Horizon’s Final Hours」が元となっており、日本でも公開される予定です。

映画『ディープウォーター・ホライズン』日本版予告編

対岸の火事ではない、環境汚染のリスク

環境汚染は、民間企業にとって大きなリスクです。
予期せぬ巨額の賠償金だけでなく、企業存続に直結する大問題となり得ます。

特に日本は海に囲まれており、周辺産業や住民への影響が大きく、また領海問題などデリケートな問題を内包しています。

企業においては、この流出事故を対岸の火事とするのではなく、
海洋汚染や水質汚濁のリスクを再認識し、その予防策と発生時の対応について常に考えておく必要があります。

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