土壌汚染で東京都が豊洲市場への移転を延期へ

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東京都の小池百合子知事が、11月7日に予定されている都中央卸売市場築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転開場時期を、当面延期することを発表しました。

築地市場は建物の老朽化などにより移転が都議会で決まっていますが、予定地では2008年に環境基準の約4万3000倍の有害化学物質「ベンゼン」が検出されるなど土壌汚染が問題となっています。

元々この移転計画には、移転先のアクセスの不便さや施設の使い勝手が悪い点などが問題視されており、築地市場で働く卸売業者を中心に反対運動が起こっていました。

豊洲市場予定地はなぜ汚染されているのか


予定地は、元々は海面を埋立てした敷地です。
そこに工場が建設され、昭和31年から昭和63年まで、都市ガスの製造・供給が行われていました。
現在は工場は撤収し、東京都が区画整備事業を行っています。

今では行われていませんが、昭和40年代までは都市ガスは石炭を原料にしており、都市ガスの製造過程で生成された副産物で毒性を持つ物質が蓄積した結果、土壌汚染や水質汚染につながったとされています。
実際に予定地では、7つの汚染物質(ベンゼン、シアン化合物、ヒ素、鉛、水銀、六価クロム、カドミウム)による土壌汚染が確認されています。

中でも、ベンゼンという物質が環境基準の43,000倍も検出されましたが、ベンゼンは発がん性物質として国の規制対象となっています。
高濃度のベンゼンを吸入すると中毒が起き、急性中毒では中枢神経が侵され、不穏、興奮、多幸症、めまいが起り、さらに昏睡、けいれん、呼吸不全や心室性不整脈が生じることがあります。
ベンゼンは自動車排ガス、タバコ煙、そして原油にも含まれており、原油には1リットル当り4グラムの濃度で含まれています。

ベンゼンは地下水から環境基準の1万倍、シアン化合物は同860倍の濃度が検出されました。

都は、2014年11月から2年間かけて、敷地内201か所の地下水調査を実施しており、
小池都知事は11月に行われる採水結果を見届けるとしています。

土壌汚染対策に約849億円が投じられる


当初の都の試算(2011年)によると、豊洲新市場の移転整備には、合計で約3,926億円の経費がかかるとされていました。

その内訳は、
建設費:約990億円、
土壌汚染対策費:約586億円、
護岸の整備などのインフラ整備費:約370億円、
用地取得費:約1,980億円

となっていました。

ところが、4年後の2015年3月には、事業費が大幅に膨れ上がり、事業費が5884億円に上ることが明らかとなりました。

小池都知事によると、そのうち、土壌汚染対策費用は約849億円とのこと。
土地代の約半分が汚染対策代に充てられている現状です。


どういう土壌汚染対策を行うのか

豊洲新市場予定地では、下記の対策が取られています。

  1. ガス工場操業時の地盤面の下2メートルまでの土を、きれいな土壌と入れ替える
  2. 入れ替えた土壌の上に厚さ2.5メートルの盛土を行う
  3. 地盤面の下2メートルより下の土壌から、環境基準を超える操業に由来する汚染物質を取り除く

東京都によると、地下水の浄化対策や地盤液状化対策、地下水モニタリングを複合的に行うことにより、
人が一生涯この地に住み続けても健康に影響はなく、市場用地としての安全・安心も確保されるとしています。


食の安心・安全への不安感払拭が重要


土壌汚染が難しいのは、目に見えないことと、有害物質が土壌中に吸着されるため、何十年も前に地中にしみこんだ有害物質が蓄積していることもあり、対応が難しいことです。土に漏れてから化学変化することもあり、用地の用途や近辺の環境などを踏まえて、現場にあった対応策をとることになります。

東京の胃袋と呼ばれる築地市場。
都民だけでなく、世界最大の魚市場として観光スポットとしても人気となっており、多くの海外旅行者が訪れています。

移転先の食の安全性が問われています。

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こうした事態に備えるためにも、汚染予防対策は欠かせません。

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